技術士の試験制度改正(またかい!)

また改正?

もういい加減にしたら?

ってくらい受験者を翻弄してるのが技術士の試験.

技術士って何なのか?という原点が明確になっていれば,試験制度がコロコロ変る事なんてないと思うんだけどなぁ.結局,欧米のPEとは全然違うし,だからと言って,電気主任技術者のようにそれがなきゃ仕事ができないような免許とも違う.

結局のところ(一部の業界を除けば)博士号と同じで「取らないと食えないが,取っても食えない」のが技術士というもの.だが,博士号は研究者にとって持っていて当たり前の資格.技術士もあるレベル以上のエンジニアであれば持っていて当たり前の資格になってほしい.そういう目論みがあるのかもしれないが,あらゆる分野でそういう意識を浸透させるのは少々難しいのではないか?

JABEEとの関係は?

JABEE制度との連携も正直うまくいってるようには思えない.JABEEは教育機関ではすでに「盲腸」と化している.あっても害はないがなくても問題はない.そこで心配なのは,JABEE制度を有効化するために,教育現場に技術士を送り込もうという動きである.

それはちょっと無理がある.そもそもJABEE認定校は技術士へのルートを確保したくて認定を受けたわけではなく,少子化の中での生き残りのため「ないよりはあった方がマシ」という程度で認定を受けているところがほとんどである.

現場の教員でも技術士をあまり評価してない(= よく知らない)人が多い.そんな中,JABEE認定校に技術士を送り込んだところで,教育現場に混乱を与えるだけ.

既存の国家資格との違いは?

情報業界で言えば,経産省の「情報処理技術者試験」があり,こちらの方がメジャー.長年に渡って練りに練られた試験分野と問題であり,企業の信頼度も高い.技術士(情報工学部門)の試験が,情報処理技術者試験並みに洗練された試験になるのはかなり難しいと思う(組織の規模,長年の実績や蓄積などすべての面において).

情報工学部門に限って言えば,情報処理技術者試験を統括する情報処理推進機構(IPA)と連携し,どこまでが共通でどこからが違うのか,徹底的な議論が必要に違いない.あくまで個人的な意見であるが,IPAの情報処理技術者と大きな違いがあるとすれば,

「不測の事態が生じた時,どのような工夫とアイデア(=高等な技術)でその問題を解決したのか?」

そこの経験があるかどうかが大きな違いであり,そのことを論理的に明確に述べるよう問うべきと考える.これこそ,他の資格では決して問われない技術士ならではの存在意義に繋がると思う.

経験論文があればこそ「技術士」と言えるのでは?

海外のPEとは随分立場が異なるが,そもそも海外のPEに与えられた役割は日本では必要ない.それを無理矢理ねじまげて日本版PEの制度に改変したところで,そのような資格に一体誰が魅力を感じるのだろうか?個人的には,昔の技術士二次試験で問われていた「経験論文」が非常に大きな意味を持っていると思うのだが・・・・

だけど悲しい事に,経産省下にある独立行政法人が技術士を管轄する文科省と連携するなど,日本の縦割り行政ではありえない.

まぁ,現状の技術士が嫌なら受験しなきゃいいわけだし・・・と言われればそれまでだが,これまで何年も受験し続けて来た人たちが大勢居る.アッサリ試験制度が変えられると,これまでの対策が無になってしまうからね.

日本の技術士の制度はどこへ向かおうとしているのか?