中国系の怪しい学会

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最近,中国系の学会からよく開催通知のメールが届く。内容は英語と中国語の併記なのだが,最近届いたある学会の開催通知を読むと,

  • 米国IEEEがテクニカルスポンサー
  • ハーバードをはじめ,有名大学の先生がスタッフに大勢いる
  • 学会に発表した論文のいくつかはインパクトファクタ付のジャーナルに特集号として掲載される

などと書かれていた。開催地は上海。もしそれが本当なら結構魅力的。上海なら行き易いし。で,詳細を調べたところ,IEEE本家のホームページでもこの学会が簡単に検索で引っかかった。

だけど,いろいろ調べていくと何やら怪しい情報を目にした。海外のある匿名掲示板の書き込みによると,ハーバードの先生というのは真っ赤な嘘で,ハーバードに在籍している同姓同名の大学院生の名前を勝手に拝借したらしい。

また,インパクトファクタ付のジャーナルの件だが,私が調べたところ,確かに同名のジャーナルがElsevierから出版されていたし,インパクトファクタもついていた。だけど目次を見るとこの学会の特集号など存在しなかった。まあ,今年が最初の年かもしれないと思い,念のため同じ学会の昨年の開催通知を調べたところ,今年と全く同じ文面が載せてあり,このジャーナルで特集号が組まれると書いてあった。明らかに変でしょ?インチキか?それとも同名のジャーナルが他に存在するのか?

それで,ここの学会の事務局に

「あなた方の言ってるジャーナルとはElsevierが発行しているジャーナルのことなのか,それとも,同じ名前のジャーナルが他にあるのか,どちらなのか教えてほしい」

と問い合わせた。2,3日して返答がきたが,その文面は開催通知の文章をそのままコピペしたもので,全然質問に対する答えになってなかった。なので,再度

「あなた方の学会についてはよく理解できたけど,ジャーナルについては質問に対する答えになっていません」

と返答し,再度回答を求めたが,未だに返答がない。

中国開催の国際学会は要注意だ(過去の開催地が中国国内だけという学会はかなり怪しい)。ジャーナル掲載というのは真っ赤なウソだと思う。IEEEがテクニカルスポンサーになる条件なんてそんなに厳しいわけじゃないから,それだけで信頼できるわけでもない。でも,IEEEのロゴがあれば人集めには有利。やり方が汚い。

もっと,まじめにやって信頼を得て,IEEEをも凌駕する中国オリジナルの権威ある学会組織や国際会議が誕生すれば,アジア系の研究者は活動拠点をそこに置くと思うんだけど。そういう国家100年の計こそ中国人が本来得意とすることだと思うんだけど,なぜ行き当たりばったりの詐欺まがいのことしか考えないのだろうか?(学会だけじゃないけど)中国文化が大好きな私としては悲しい限りだ。