Impactという出版物であなたの研究を紹介しませんか?

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昨年の7月頃になるが,そんなメールが届いた.

最近この手のメールはよく来るんだけど,ちょっと今までと違ったのは英語や中国語のメールではなく,日本語のメールだったこと.

メールの文章はこんな感じ↓

吉川蒼翠様

XXXX XXXXと申します。英国に本社を置くScience Impactという企業に勤務しています。KAKENII のウェブサイトで拝見した○○○○○○○○○○○○○○○○というプロジェクトに関しご相談がございます。

私はImpactという研究出版を運営しており、そこでは国際的研究の推進と、新たな研究パートナーの発見および知識交換のため、世界中の研究者と研究プロジェクトを取りあげています。

現在我々は、日本におけるプロジェクトを特集する特別版を製作しており、XXX / XXXX / XXXXXXX 分野における研究を促進しています。当社のライターおよびデザイナーが、このメールに添付の記事例の要領で吉川蒼翠様のプロジェクトを記事で取り上げることはできないかと、その可能性についてご相談したく思っております。

過去の出版としては、東京大学、大阪大学、名古屋大学、国立研究開発法人物質・材料研究機構(NIMS)、京都大学、日本学術振興会(JSPS)などの日本の大学での研究に関する記事などがございます。

研究の結果やデータは不要で、その研究がもたらす影響に焦点が置かれます。すべての記事は我々の研究者に代わり当社で執筆されるため、お時間はほとんど戴きません。このプロセスについては、後ほどご説明いたします。

出版物は印刷版とデジタル版で、世界中の3万5000人の読者に向け配布される予定で、世界の大学、研究機関、国家および地域の資金提供機関、政策、政府、民間および公共部門における主要研究出資者が読むことになります。言語は英語です。

出版物は世界で最大のオンライン学術情報源IngentaConnect(インジェンタ・コネクト、月150万アクセスがあり、3万の学術研究および産業図書館にて使用される)上でのオープンアクセスとなり、記事はPorticoリポジトリに保存され、CrossReffのDOI(デジタルオブジェクト識別子)も与えられます。

このウェブサイト上に掲載されている我々の記事をご参照ください:: http://impact.pub/October2017digitaledition/

IngentaConnectを通して出版することで、記事はGoogle Scholar、EBSCO Connect、Primo Central、WorldCat Discovery 、Summonでも閲覧できるようになります。

過去の研究プロジェクトについて書いた記事を添付しております。出版物を通して研究がどのように解釈され、読者に伝えられるかの参考にされてください。吉川蒼翠様の研究分野とは特に関連がないかもしれませんが、当社が出版する発行物と記事のフォーマットやスタイルがお分かりいただけるかと思います。我々はこのスタイルで吉川蒼翠様の研究プロジェクトを推進したく思っています。

オープンアクセスの出版物として、プロジェクトについて書かれる記事にはページ料金が発生します。この件についても、研究内容とともにご相談できればと思います。

大変恐縮ですが、私は英語でしか読み書きができません(このメールの翻訳は同僚に頼みました)ので、英語でやり取りすることは可能でしょうか?

ご都合のよろしい時にこれについてお電でお話しできればと思いますが、いかがでしょうか?私は英国に居りますが、通常日本時間の15時から18時まで通話可能です。こちらからお電話いたしますので、ご都合の良い日時をぜひご連絡いただくか、もしくはスカイプでの通話は可能でしょうか?

お返事を楽しみにお待ちしております。

敬具

XXXX XXXX

Director

Science Impact Ltd

+44 XXX XXX XXXX (Tel)

XXXX@XXXXXXXX.com

www.impact.pub

個人名とか電話番号は伏せ字(X)にしました.

添付されてきたサンプルの記事をみると,確かにものすごくスタイリッシュでかっこいい原稿でした.さすがプロのデザイナーが取り組むだけのことはあります.

旧帝大の研究も紹介されているんなら大丈夫かな?と思ったけど,こういうのはちょっと気をつけないといけないケースもあります.

たとえば,オープンアクセスを利用した「ハゲタカ出版社」についてはこちら↓

また,そういう出版社やジャーナルのリスト(Beall’s List)はこちら↓

今回メールのあったScience Impactという会社は,こちらのリストには入ってませんでした.

だけど,チャージ料が自腹だし(オープンアクセスのため,おそらく高額),私のこの研究に関する科研費はすでに終了してるので払うだけの財源がない.

それに,この出版社の趣旨を読んだところ紹介記事のようなので,研究業績欄を1行増やすことはさすがに出来ないだろう.

また,私の研究内容は比較的ニッチなので,まだ芽生え期の段階で世間に知られすぎると真似されちゃうかもしれない.ある程度ノウハウを溜め込んで業績を上げるまでは,できるだけ派手な宣伝を避けたい.

そんなわけで,最初は放っておいたんですが,もう一度メールが来て「電話でお話しできませんか?」と言ってきた.うーん,確かにいい機会だし,興味がないわけじゃないけどね.

諸々検討した結果,丁重にお断りしました.

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